[Y]ミッション・インポッシブル 〜ゆずまろん映画論
トム・クルーズ主演の大ヒットシリーズですね。
毎回、監督を変えその監督のカラーでバリエーションに富んだ
作風のシリーズになっています。
その第一作を監督するのはブライアン・デ・パルマ。
巻き込まれ型のサスペンスとしてよく出来ています。
キャストも、くせ者揃いです。
スタッフ・キャスト
監督:ブライアン・デパルマ
音楽:ダニー・エルフマン
出演
イーサン・ハント:トム・クルーズ
ジム・フェルプス:ジョン・ヴォイト
クレア・フェルプス:エマニュエル・ベアール
ジャック:エミリオ・エステベス(カメオ出演・・・結構美味しい役)
フランツ・クリーガー:ジャン・レノ
ルーサー・スティッケル:ヴィング・レイムス
あらすじ
出張から帰宅中のIMFエージェント ジムの基にミッションの依頼がい入る。
それは、世界にで暗躍しているスパイのリストが盗まれたので
それを奪還するというミッション。
変装の達人で数々の不可能なミッションを達成してきたイーサン・ハントを
リーダーとしたメンバーが招集される。
しかし、ミッションは情報が漏れていて、イーサンと、同じく
エージェントでジムの妻クレアをのこし、皆殺害されてしまう。
助けをIMFに助けを呼ぶイーサン。
しかし、失敗したミッションはスパイをあぶり出すためのIMFの罠だった。
スパイの嫌疑をかけられるイーサンはその場を脱出。
自分におわされた嫌疑を晴らすべく大胆なミッションに挑む
感想
懐かしのテレビシリーズ「スパイ大作戦」の映画化として話題を呼びました。
「スパイ大作戦」と言えば「おはよう。フェルプス君」という台詞が有名ですが、
この映画では変装の達人という1エージェントでしかなかったイーサン・ハント
を主人公に据え、大胆にアレンジしてあります。
今回はブライアン・デ・パルマの得意分野の巻き込まれ型サスペンス形式です。
ブライアン・デ・パルマの演出は独特で、
台詞での説明ではなく映像で語るのが彼の手法です。
1度観ただけでは「ん?」と消化不良を起こしそうになるのですが、
あとで見直すと見事にその疑問点を解決されています。
そういった細やかな演出が、ブライアン・デ・パルマ作品は何度観返しても
発見があるという魅力に繋がっているのかも知れませんね。
例えると、真犯人のジムが後半命からがら逃亡してきたと言って、
イーサンの元に姿を見せ、その日の状況を説明するのですが、
すでにイーサンはジムが真犯人だと解っています。
ジムのウソの説明に聞き入るフリをしながらイーサンは
頭の中でそのジムのウソを1つ1つ紐解いていきます。
ブライアン・デ・パルマはそのイーサンの頭の中のイメージを
映像で説明します。
ここが彼らしい特徴ですね〜
イーサンの中ではジムの妻クレアに対して好意を抱いているので、
まさかジムの裏切り行為に荷担しているとは思いたくありません。
そういった心の葛藤までも見事に映像で見せてくれます。
もちろん、そういった謎解きや、サスペンスだけではなく、
このシリーズの醍醐味のインポッシブルなアクションも
キチンと押さえています。
ラストの高速鉄道TGVの屋根でのアクションなど来たぞ来たぞ!
とテンションが上がります。
乗り物の屋根でのアクションは、娯楽映画の定番メニューですが、
ここはビリっとスパイスがきいていて、超高速で走るので立っていられません。
そのシチュエーションを見事にアクションに活かしてます。
アクション終わりの一呼吸に、高速鉄道の運転手の一笑いをいれるところも
まさに職人芸ですね。